takram デザインエンジニアリングの可能性

会場風景


後ろから見た会場風景。100人くらいが座れる空間です。他大の友達と見に行きました。

講演前の写真です。

注意

この記録は田川さんがしゃべったことを僕なりに解釈して再構築したものです。厳密に正しい記録ではないのですが、大まかなところはあっているはずです。

イントロ

5月14日 アクシスギャラリー
takram 田川欣哉 デザインエンジニアリングの可能性
今回はtakramで取り組んだことについて、どういう考え方でやっているのかについて話します。デザインとエンジニアリング、両方をなんとなく、ふたつのことをなんとなくやりたいと思った。ファームとは、個々のメンバーが独立して動けるような、ひとりひとりが動けるような業態をとった。

デザインとエンジニアリング、ハードとソフトの2つの軸にまたがる仕事をまんべんなくしたい。
動かないモックアップやプロトタイプよりも、できるだけ製品に近いワーキングプロトタイプをつくっていく。抽象的なプロセス論よりも具体的に手掛けたものを語る。

tagtype


工学部にいたとき、手が不自由な*1人でも使えるフルキーボードをつくった。自分の知り合いのおじさんのためにつくった。はじめは大学の論文だけを書いていたが、実際に動くものをつくりたいから着手してみた。そのおじさんは、PCなどの入力方式では入力できない。音声認識などの入力方式も試したが、何か違った*2。そこでおじさんを観察してみると、プレステで遊んでいたりして、障害が重くないんじゃないかと感じた*3。ゲームのコントローラは、ねっ転がって、もしくは何十時間も操作しても疲れにくい、人間工学的によく考えられたデザインになっている。山中俊治さんと大学の友達の3人でtagtypeをつくった。山中俊治さんのところでバイトをしていて、山中さんにデザインをお願いした。日本語入力を考える際に、日本語は5*4*10*5で表現できると考えた。さらに、5は10でカバーできる。

左側のキーは(あ|あ、か|い、さ|う、た|え、な|お)、右側のキーは(は|あ、ま|い、や|う、ら|え、わ|お)という風に配置し、母音を左右のどちらからでも入力できるようにすることで冗長性をもたせた。このtagtypeは、雑誌penの表紙にもなった。tagtypeをつくっているうちに、二号機をつくりたくなってきた。ガレージキット、プラモデルのような感じで、自分でつくれるもの。はんだ付けができれば、自分ではんだ付けしてつくることができる。tagtypeは僕の個人的なプロジェクトだが、このデザインだかエンジニアリングだかよくわからない経験があとに尾を引いている。

afterglow

パワーポイントのプレゼンは好きではない。昔の学校の先生が黒板でカツカツ書くような感じが好き。今のテクノロジーを使って、同じようなことができないかと思ってつくった。amazon.comで買えるようになった。

furumai ふるまい

ものにくっつかなくなると、水は球体になる。人が手を加えることで、水の形が変化を起こす。水の振る舞いは表面張力が弱くなると、ゆっくりになる。

とりあえず眠いのでここまで

*1:確か親指しか動かない

*2:何かは記録に取りきれませんでした

*3:実際には一級なので、重いはず

*4:あいうえお

*5:あかさたなはまやらわ

パオロ・マッツァリーノが経済学者を嫌う理由

前提として

続・反社会学講座 (ちくま文庫) - はてなキーワードからの引用です。マッツァリーノが経済学者を嫌っていることを表現した背景として、文庫化される前の単行本である、反社会学の不埒な研究報告 - はてなキーワードで経済学へ疑問を呈したり、リフレ派を批判したりした結果、一部の経済学者から反発を食らったそうです。そういった経緯を踏まえてご覧ください。

経済学者を嫌う理由

私が経済学者を嫌っていると思われたのなら、それは誤解です。私は基本的に、すべての学者が嫌いなんです。

その理由として、学者は基本的に(素人から)批判されにくい地位にいて、世の中の人々を内心で馬鹿にして、下に見ていることを挙げています。

市場原理からの批判

金融危機などの影響で市場原理への信頼が揺らいでいることを背景として、経済学者が資本主義は嫌いなのか?と論点をずらして攻めてきた。それに対して、マッツァリーノはフリーの立場でライターをしていて、収入が不安定なことを詳述する。

あえて申し上げましょう。私こそが、市場原理の体現者なのだ、と。だからこそ、市場原理の危なっかしさや限界、理論と現実の差も気をもって体験しているんです。
それでは逆におたずねします。市場の自由を擁護する大学教授のみなさんは、いかがおすごしですか。
いったん教授・准教授になってしまえば、能力や仕事量と関係なく、一定の収入を得られます。
(中略)
どんなにつまらない研究や講義をしてたって定年までクビになることはめったにないし、定期昇給で給料は上がり続けます。
おやおや、これのどこが資本主義なんでしょう? まるで旧ソ連の指導者たちではありませんか。競争原理などかけらもありません。

その後、経済学者が、会社は誰のものか、のような議論をしたことに対して、会社勤めをしたことのない学者がこのような議論をするとは噴飯ものであると述べ、仮にその学者が正しいとして、なんで大学を株式会社化しないのか、なんで講義や研究を厳しく査定してもらわないのか(経済学の原理を大学に導入しないのか)について書いています。
最後に、なぜ経済学者が信用されないのかを引用します。

競争原理による淘汰や雇用の流動性を高めることが経済を活性化するというのなら、それが論理的帰結だったら、なぜご自分たちが率先して実践しないのですか。自由経済を他人に薦めておきながら、自らは競争と無縁の安全圏にとどまっている奇妙な人たち。自分らがやろうとしない、できもしないことを、世間の人に実践するように強要する卑怯な人たち。誰がそんな連中のいうことを信用しますか。

ネット恋愛とポアンカレ予想

ネットで男とすら出会ったことないのですが、気になったので購入。


NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影

NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影

NHKの番組を書籍化したものは、割と安いので好き。内容もしっかりしてるし。数学的背景よりもポアンカレ予想が解けるまでの物語を読みたかったので購入。

ETV特集 医療事故 どう減らすのか 〜新たな“安全システム”への模索〜

たまたまテレビ欄を見ていたら、ETV特集のところに、人間工学でミスを減らせとあったので見てみました。僕が普段講義で学習するのは、産業での取り組みなので、医療界のミスを減らす取り組みを知れてよかった。以下では僕が面白い、興味深いと感じたことを断片的に取り上げます。内容が濃く、次々と興味深い事実が出てきたので、メモを取りきれない個所もありました。間違いがあったら、僕の責任なので、指摘してください。ちなみに、ETV特集 6月22日(日)がその回のウェブページです。

  • (マニュアルに従わずに、行動して患者の取り違えミスが発生したのに対して)マニュアルは守るためにある。守れないマニュアルは作ってはいけない
  • (薬剤師が薬を見つけ出すプロセスを視線を追う機械で観察した結果)名前を見ているわけではなく、外観に頼って薬を選び出している
  • 薬の量や種類のミスは全員で共有されているが、構造的な対策は取られていない。薬剤師の注意力によって、安全が保たれている
  • 絶対に邪魔されたくない(ミスできない)作業には、絶対に話しかけないで下さいというアームバンド*1を着用
  • 看護師への指示を電子カルテに一元化するか、口頭でも指示を伝えるかで対立。
  • チェックリストの項目は暗記してはいけない。もし暗記した場合、チェックリストの暗記に抜け落ちがあったときに、ひどいことになる
  • 河野が真っ先に自治医科大学で取り組んだのが、整理整頓。薬品や器具の種類と数を減らす。人の動線に合わせて薬品や器具を配置することを実施。ミスが減っていった。
  • 最も大事なことは整理整頓

*1:サッカーのキャプテンが腕につけるようなやつ

これは使えそう

僕の場合の、読みたい本を決めるプロセスは、基本的に3つあります。

  1. ブログで紹介された本をチェックする
  2. 書店の面出しをチェックする
  3. 本の通販ストア - 本、雑誌の通販ならhontoの新刊RSSをチェック、http://www.honya-town.co.jp/hst/HTNewpub?week=0&genre=1の新書・文庫をチェックする

購入を決めるプロセスは別にあるわけだけど、読みたい本を決めるプロセスの段階で、できるだけ面白そうな本を逃したくない。ただ、http://books.yahoo.co.jp/todayを毎日チェックしに行くのは、正直面倒です。そんなところ、id:worris2さんが新刊全点RSSフィード - 徒なる研究あるいはイアトロ化学者を作ってくれました。別に僕のために作ってくれたわけじゃないけど、RSSリーダーでチェックできるのはありがたいです。ついでにいえば、bk1のとは違って、書影もでるのがうれしいです。書影があると直感的に判断できて、本のチェックがサクサク進みます。読みたい本を見つけるプロセスの最終段階としては、気になった本ははてなブックマーク - fantomsのブックマークとして自分のブクマに加えていきます。

まとまりないなー

蒼井優 今日、このごろ。

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素朴だけど、洗練されている女の子。女優では蒼井優が一番好きなので。


ペルソナ戦略―マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする

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ペルソナを掘り下げて理解するために。


経済マイスターによる知力講座

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安かったし、いろいろな人の論考が読めるので。


色の新しい捉え方 (光文社新書)

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何となく購入。


就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)

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面接力 (文春新書)

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Economics Lovers Liveの人が就活本のお薦めとして挙げていたので。個人的にも、ほかの就活本に比べて、役立ちそうな印象を受けた。

ユーザー中心デザインへの道のりは遠い

社会起業家に学べ! (アスキー新書 69)

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日本の社会企業家について知りたかった。


堂々たる政治 (新潮新書)

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名前しか聞いたことがないけど、面白そう。


「プレゼン」標準ハンドブック (図解はじめて)

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プレゼンについての本を探していた。驚くようなすごいテクニックが載っているわけではなく、まっとうな内容が多いのが気に入った。


禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン

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金融工学についての間違い?をフラクタル幾何学を用いて解き明かすらしいです。


発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法

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ユーザビリティエンジニアリング―ユーザ調査とユーザビリティ評価実践テクニック

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ペルソナ作って、それからどうするの? ユーザー中心デザインで作るWebサイトをがんばって読んでいるのですが、実務経験のない僕には抽象的な記述が多く、正直いってあまり理解できていません。そういうわけで、デザインと人間中心設計について体系的で具体的な内容の本が読みたいと感じていました。


Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2008年 07月号 [雑誌]

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Casa BRUTUS 100号記念 今すぐ行きたい 日本&世界の美術館BEST100が面白そう。